近年ではコーヒーの人気が徐々に高まってきており、その消費量も年々拡大傾向にあると言われています。
そうした時代の流れからカフェ業界の売上も全体的に増加しており、コンビニ大手やマクドナルドも参戦するなど、さらに競争が激化する様相を見せています。
そんな群雄割拠のカフェ業界の中で、大きなシェアを獲得してる大手のひとつがスターバックスです。
スターバックスでは2017年9月から初の独自ポイント制度を導入しており、ますます利便性を高めていますね。
本記事では今よりもっとスタバを安く利用するため、ポイント制度の基礎知識やお得なポイントの貯め方などを掲載しています。
スタバで利用可能な支払方法
まずはスタバで利用可能なクレジットカードについて。
VISA、MasterCard、JCBをはじめ5大国際ブランドを使用可能となっているので、基本的にクレジットカードで支払いに困るようなケースは少ないでしょう。
ただし、スタバでは独自決済を導入しているため、直接クレジットカードを使うよりも間接的にチャージ用として使う方が基本的にはお得になります。
…続いては電子マネーについてですが、残念ながらスタバでは基本的に使用可能な電子マネーはありません。
SuicaやPASMOなどの交通系電子マネー、楽天EdyやWAONなどの流通系電子マネーも使用することはできません。
一応、ごく一部のテナント出店している店舗にて、電子マネーに対応している店舗もあるといった程度で、基本的には対応していないと思ったほうがいいでしょう。
…コード決済については現状で利用可能なのはLINE Payのみ。
スタバはカフェ業界の中では代表的な存在となっていますが、キャッシュレス化の対応はまだまだのようですね。
…あとは独自決済として全店舗で使用可能なのが「スターバックスカード」。
通称スタバカードと呼ばれるプリペイドカードの一種です。
スタバでは基本的に電子マネーが使えないため、チャージ&支払いでポイント2重取りできるスタバカードがお得になります。
スタバのポイント制度について
スタバで導入されているポイントサービスの名称が「スターバックス・リワード(STARBUCKS REWARDS)」。
一般的にポイントと言えば100円で1ポイントが貯まり、商品購入のときに1ポイント=1円として消費できるというケースが多いですよね。
そんな一般例に比べるとリワードはそれらと異なるタイプで、直接的に商品の購入で消費することはできず、商品交換などでポイントを消費するタイプになります。
…あと、ちょっと分かり辛いのがポイントそのもの。
スタバのポイントは厳密には「スター」と呼ばれていますが、このスターには「グリーンスター」と「ゴールドスター」があります。
ポイントを主軸にしたランク制度ですが、要は一般的なランク制度と同じ。
グリーンスターを1年以内に250ポイント集めると、ゴールドスターを集められるようになるというだけ。(条件未達成ならランクダウンもあり。)
一般的なランク制度と異なるので若干分かりづらいですが、実はそれほど大した違いはなく、あえてひねりを加える必要性はなかった気もしております。
…ちなみに、リワードの特典はいくつかありますが、特にお得なのは2つ。
ひとつはワンモアコーヒー150円が100円になること。
また、詳しくは後述しますがゴールドスターで交換できるチケットもお得!
お得なワンモアコーヒーとは?
ワンモアコーヒーとは1杯目と同サイズ以下でもう1杯を税抜き150円で楽しめるという制度で、うまく利用できれば格段にコスパが良くなる制度です。
(※ リワードに参加すればワンモアコーヒーは税抜き100円に。)
本記事のテーマはポイントの話をメインとしていますが、ワンモアコーヒーはポイントを貯める以上にお得なケースも多いのでしっかり活用しておきたいところです。
…ただし、ワンモアコーヒーを利用できるのは2杯目だけで3杯目では適用不可となり、通常通りの価格で注文するしかありません。
また、利用するには1杯目のレシートが必要となりますが、この制度の有効期限はその日の営業終了時間まで。
例えば当日の夜にスタバで1杯コーヒーを飲み、翌日の朝にワンモアコーヒーを頼む…といったことはできません。
コスト的にとてもお得ですが有効期限はやや短めなのでご注意。
ワンモアコーヒーは直接ポイントの獲得に関係するサービスではありませんが、下手なポイント還元率以上にお得なサービスなので有効活用したいですね。
タンブラー持ち込みで割引
最近のカフェ業界では定番の割引ネタ。
自前でタンブラーを持参して使用すれば20円割引となります。
スタバ側としてはこれによってコスト削減につながるため、その分を利用者に還元するというサービスのようですね。
ただ、還元する仕組みとしては面白いのですが、実際にこの制度を有効活用しているという人は少ないのではないでしょうか。
個人的にいくつかスタバを見て回りましたが、近場の店舗でこの制度を利用している人は全くいませんでしたね。
まぁ店舗の立地条件も関係するかもしれませんが…。
…あと、せっかくなのでタンブラー持ち込み割引での注意点も。
そもそもスタバで販売しているタンブラーはちょっと価格が高く、何回割引すれば取り戻せるのか?と割引効果がプラスになるまで時間がかかります。
持ち込み割引のためのタンブラーは別にスタバ製のものでなくても構わないので、コストが気になるのであれば他で買うのがおすすめです。
あと、人目を気にしてこだわったりすると結局割高なものになるケースも。
そのあたりはちょっとした罠と言えるかもしれませんね。
そういった点も気になるのであれば無理にタンブラー持ち込み割引はあてにせず、切り捨ててしまったほうが結局のところお得になるかなと思います。
…ちなみに、ドリップコーヒー(ショート)が税込み319円、割引20円ならポイント還元率に換算して「約+6.2%分」ということになります。
還元率で考えてみるとその効果は意外に大きいですね。
(※ ワンモアコーヒーではタンブラー持ち込み割引は対象外。)
お得なリワードチケットとは?
スタバのポイントの使い道として最もおすすめするのが、ゴールドスターで交換可能になる「リワード・eチケット(Reward eTicket)」。
そんなリワードチケットの基本概要やメリット・デメリットを解説します。
リワードチケットの還元率とは?
スタバのポイント(厳密には「スター」)は独自カードであるスタバカードで支払えば、税抜き50円に対して1ポイント(還元率+2.0%)が付与されます。
そして、リワードチケットの発行に必要なポイントは150ポイント。
これで税抜き最大700円までの商品と交換できるチケットをゲット!
150ポイントで最大700円…150ポイントを貯めるのに必要な金額は7,500円なので、7,500円で最大700円分交換ということになりますね。
つまり、ポイント還元率に換算すれば「約+9.3%分」になるというわけです。
むぅ…これは確かに一般的なポイント還元率だけでなく、高還元率と呼ばれるカードでも比較にならないほどの数字になっていますね。
さすがの独自サービスといったところでしょうか。
ちなみに、スタバカードの使用によって付与されるポイントとは別に、スタバカードへクレジットカードによるチャージ分のポイントも獲得できます。
そう考えるとポイントを2重取りできるスタバカードの存在は、お得術に欠かせない重要なものであることは明らかですね。
本当のお得はゴールドから?
一見するとお得感漂うリワードチケットですが若干使い勝手の悪い点も。
一般的なポイントサービスであればランクに関係なく、最初から1ポイントを1円として消費できるケースが多いですよね。
しかし、そもそもスタバでは支払い時にポイントを消費することができず、ゴールドスターまで到達しないとリワードチケットへの交換はできません。
ゴールドスターに到達できない…グリーンスターしか貯めることのできないライトユーザーはリワードチケットと交換できず、そのお得感を味わうこともできません。
リワードチケット以外のポイントの使い道は一応ありますが、個人的にはあまり魅力的ではないのであってないようなもの。
極端に言ってしまえば、人によっては1ポイントの実価値が使い道のない0円の価値になってしまう可能性もあるわけです。
スタバカードの発行やポイントの有効活用を検討するのであれば、ゴールドスターを貯められるだけの利用頻度の有無は重要なチェック項目になるでしょう。
1会計ではなく1商品が対象
リワードチケットは一般的なポイント消費のように「1会計単位」が対象ではなく、あくまで「1商品のみ」が対象であるということ。
また、還元率+9.3%というお得な数字になるのは、最大700円まで有効活用できる注文ならば…という話なので、そうでない場合のお得感は当然ながら低下します。
例えばスタバでドリップコーヒー(ショート)だと税抜き290円なので、この場合で還元率に換算するとおおよそ+3.8%になるというわけです。
まぁ、最も安い商品でもこの還元率なのでお得なのは間違いありません。
しかし、せっかくゴールドスターの条件をクリアし、ゴールドスターを集めて手に入れたリワードチケットの利用で、控えめなコストだとちょっともったいない気も…。
チケットを使用するときはせっかくの機会なので、いつもより贅沢なコーヒーを楽しんでおくのがいいかもしれませんね。
…それにしてもやっぱり惜しいと感じるのはこのチケットの仕組み。
せめて1品ではなく1会計単位で使えるようになれば、もうちょっとお得な使い方をしやすいので、スタバにはなんとか改善してもらいたい…。
ちなみに、コーヒーをチケットの最大である700円分まで無理矢理カスタマイズする方法もあります。
チケットを無駄にしないための工夫として、それを実践するブログを見かけることもありますが、個人的にはそこまでする飲み方で楽しめるものがないので、工夫はあきらめてスタバ側の改善に期待しているところです。
スタバでポイントがお得なカード2選
ここからはスタバをさらに安く利用するため、相性の良いお得なクレジットカードを2つ紹介します。
dカードで還元率+4.0%
スタバカードのチャージにdカードをおすすめする理由は、スタバがdカード特約店になっているから。
dカードの基本還元率は+1.0%ですが、特約店ボーナスとしてさらに追加で+3.0%を獲得でき、合計で+4.0%というお得な還元率で利用することができます。
(※ 参考:「dポイントがさらにたまるdカード特約店」 d CARD)
当初はポイントの使い道において微妙だったdポイントも、今では街の店舗やポイント交換先も増えたため、ポイント自体の使い道も悪くないと思います。
…そんなdカードの気になるデメリットといえば年会費。
dカードの年会費は無料というわけではなく、「年1回の利用で年会費無料」という条件クリアで年会費無料になるタイプです。
確かに年会費無料には条件クリアを必要とするものの、たった年1回使うだけという緩い条件なので、よっぽど使わないような状態にならない限り、ある意味条件未達成の方が難しいかもしれませんね。
(※ 年会費は初年度無料、2年目以降は上記の条件クリアで無料となり、条件未達成の場合は年会費税抜き1,250円が必要。)
「実質的な年会費無料&特約による高還元率」となっているので、スタバのチャージ用カードとしてもおすすめできる1枚です。
JCBカードWで還元率+5.5%
ポイントの使い方次第で高還元率になるのが「JCBカードW」。
スタバは「JCB ORIGINAL SERIESパートナー」と呼ばれるJCBの特約店にもなっており、特約店ボーナスとしてポイントが「10倍」付与と非常に高い還元率に!
また、JCBカードは年会費を必要とするタイプは多いですが、JCBカードWであれば初年度を含めて2年目以降も無料となっています。
「条件なしの年会費無料&特約ボーナスによる高還元率」となっているので、こちらもしっかり検討しておきたい有力候補になるでしょう。
このカード特有のデメリットがあるとすれば、発行には年齢上限が設けられているので「39歳以下」でしか発行することができないこと。
ただし、一度発行してしまえば所有中に年齢上限を超えてしまっても使い続けることは可能なので、初回発行時の年齢にだけは注意しておくことがすすめられます。
現状ではあらゆるシーンで使いやすい高還元率のカードとなっているので、年齢制限のことを考えると早めにつくっておいて損はないカードだと思います。
少々複雑なJCBカードWのポイント
さて、JCBカードWのポイント還元率は少々複雑なので補足。
その理由はJCBカードWで付与されるOkiDokiポイントの「実ポイント価値」が、「使い方によって異なるタイプ」だからです。
まず、一般的なJCBカードであれば、OkiDokiポイントは1,000円ごとに1ポイント付与となっており、基本のポイント還元率自体は「+0.1%」と非常に低いです。
JCBカードWはポイント2倍の特性を持ちますが、それでも1,000円ごとに2ポイント付与となるだけ。(還元率は+0.2%)
しかし、使い道次第で実質的なポイントの価値は、「1ポイント=1円」ではなく「3~5円」となり、つまりは1,000円で3~5円…還元率換算で+0.3~0.5%となるわけです。
JCBカードWなら2倍なので+0.6~1.0%ですね。
しかし、OkiDokiポイントを上手に使った場合でもポイントの価値は1.0%分しかないので、それでも今のままではお得感はいまいち…。
基本還元率が低くても特約で光る!
前述のとおり結局のところ基本の還元率ではいまいちのJCBカードW。
しかし、JCBの特約店で利用する場合であれば話は別。
スタバはJCB特約店の中でもそのポイント倍率において上位クラスに位置しており、特約店ボーナスとしてポイント10倍分が上乗せされます。
種別 | 還元率 |
---|---|
JCBカードW 基本還元率 |
+0.3~0.5% |
JCBカードW 特約店ボーナス |
+3.0~5.0% |
合計 | +3.3~5.5% |
先にポイントの使い道をチェック!
OkiDokiポイントの使い道はいくつかありますが、その使い道はカードの発行を申し込む前から決めておくことがすすめられます。
以下の一覧にOkiDokiポイントのポイント交換先と交換レートをまとめておくので、参考までにご覧ください。
交換対象 | 交換レート |
---|---|
Amazon | 1ポイント=3.5円 |
dポイント | 1ポイント=4.0ポイント |
nanaco | 1ポイント=5.0円 |
WAON | 1ポイント=4.0円 |
スタバカード | 1ポイント=4.0円 |
楽天ポイント | 1ポイント=4.0ポイント |
例えばAmazonでは、「パートナーポイントプログラム」により「1ポイント=3.5円」として1ポイントから使用することができます。
スタバカードへのチャージで獲得した特約込みのポイントを、がっつりとAmazonで消費するという選択肢もありますね。
…また、先ほどもちょっと触れているdポイントへの交換について。
まず、スタバカードにJCBカードWを使ってチャージをすれば、獲得できるポイントは1,000円で11ポイントになります。(基本1P+特約10P)
上記の一覧でも確認できるとおり、OkiDokiポイントの交換レートは1OkiDokiポイントに対して4dポイントに交換できます。
つまり、1,000円で獲得できる11OkiDokiポイントをdポイントに交換すれば44dポイント分になるので、この方法でのdポイントの還元率は「+4.4%」ということになります。
(※ 実際にOkiDokiポイントをdポイントへ交換する場合、最低でも200ポイント以上から交換可能になります。)
先に特約店契約しているdカードを紹介していますが、実はdカードを直接使うよりもJCBカードWから交換するという選択肢の方がお得になるというわけです。